お地蔵さんの日 令和2年


第1回お地蔵さんの日 令和2年1月24日

松竹院(群馬県前橋市)の明峯顕周宗師をお迎えしました。

 今日は少し変わった感じに仏教について分かりやすく皆様にお話したいと思います。  お坊さんが仏教の事を簡単に説明するのはすごく難しいのですが、私は日々どうやって話したらわかりやすいか考えていたのです。ある日、子供とテレビを見ていた時にそうだって思った事がありそれを今日お話したいと思います。
 見ていたテレビはアンパンマンでした。ほとんどの方がご存知だと思います。主人公アンパンマンは、荷物を持っている人が居れば持ってあげたり、けがをしている人が居れば助けたり、お腹を空かせた子供に自分の顔をあげたり、困っている人が居れば助けています。アンパンマンの他にバイキンマンがいます。アンパンマンはいつもいい事をしていることに対して、バイキンマンはいつもいたずらばかりしています。一生懸命荷物を運んだりしている人が居ればどっかにやっちゃたり、畑をきれいにしている人がいればぐちゃぐちゃにしたりしています。そんなことをしていると「やめるんだ、バイキンマン」と言ってアンパンマンがやってきていつもやられてします。何が言いたかったかと言うと、もし仮に普段から悪いことをバイキンマンがやっていたら警察がきてつかまっちゃいます。でも、アンパンマンはそうはしないです。バイキンマンが悪いことをしていると「やめるんだ、バイキンマン」と止めるんです。バイキンマン自体は決して悪いわけじゃないんです。バイキンマンがやっていることが悪いことなんです。だから悪い事をしている時、アンパンマンが止めに入るのです。アンパンマンは心が本当に優しいですし、本当になにが悪いことかちゃんと知っています。なので、バイキンマンと一緒に畑仕事をしたり、バイキンマンもオグラちゃんの畑のお手伝いもします。
 これは仏教の話にも出てくるんですが、我々も悪いことをしてしまいます。ですが、自身が悪いのではなくやっていることが悪いのです。これを見てアンパンマンは仏教の話と似ていると思いました。お釈迦様が言っていた仏教とは何か、ある中国の皇帝がお坊さんに聞くんです。「あなたの教えは何だったのですか?」そのお坊さんが答えます、「いい事をして悪い事を知る事です。」皇帝「なんでそんなことを、そんなの誰でも知っている。」お坊さん「その通りです。子供でも知っている。だけどそれが中々出来ないのです。」アンパンマンのようにいい事を全部することは難しいですが、少しずつみんなで助け合う事が大事です。アンパンマンのように素敵な世界を作れるように簡単なことでも1つ1ついい事をやることが大事なんです。アンパンマンを見て私自身も改めて気づかされました。  是非皆さんも職員の方もバイキンマンにはならず、アンパンマンになっていただけたらと思います。


第2回 お地蔵さんの日 令和2年2月24日

城院(栃木県真岡市)荒木弘文宗師をお迎えしました。

 皆さんこんにちは
 ここフルーツガーデンにおいて、生活する上で様々なルールがあると思います。きっと、初めて来たばかりの頃は右も左もわからずルールを覚えるのに苦労したことでしょう。何かを身に付けると言う事は難しいことです。本日は、そんな身に付けるお話をしたいと思います。
「参師聞法」「功夫坐禅」 この言葉は、心と体を整えることを、身に付けるための修行のあり方を表したものです。 1つ目の参師聞法、これは正しい仏法を受け継いだ師匠につき従って、謙虚に教えを学ぶことをいいます。例えば、自分にとってお手本となる人、目標とする人から教わるときは、謙虚で素直な心で学びなさいと言う事ですね。
 2つ目の功夫坐禅、これは私の教えに従って、目的を持たずにひたすら坐禅をすることをいいます。目的を持たずと言うのは、坐禅をして悟りを開こうとか、ストレス解消とか、体調整えるとか、そういった目的を定めないでただ坐禅を行うことです。考えてみれば、私たちは何かを行動するときは、必ず目的を持ってしまいます。食事は生きる行動するため、歩くのは移動するため、睡眠は疲労回復健康維持のため、そういったことから離れた行いが功夫坐禅なのです。例えば、初めて自転車に乗れた時のように、どこか目的地に移動するわけでもなく、ただ必死にひたすらに自転車を操縦する、1つのことをまっすぐな心で行うことなんです。
 まとめると、何かを身に付けるために大切な事は、お手本となる人から謙虚で素直な心で教わること、それそしてそれを、打算をせずまっすぐな心で行うこと、この2つですよと言うことなんです。この何かを身に付けるために大切なことを気づかされた出来事が最近ありました。  私は今より約20年前から、スノーボードと言うウィンタースポーツを楽しんでいます。 若い頃は大変夢中になり、冬になればシーズン券を買って、シーズン券と言うのはスキー場のリフトに乗り放題になるチケットですが、それを使って毎週のようにスキー場に通っていました。 そんな私ですが、スノーボードを始めて5,6年経った頃、友人からバッジテストを受けてみないかと誘われました。バッジテストと言うのはスノーボードの技術認定の試験、柔道や空手の昇給昇段試験のようなものです。誘われたのは3級の試験。スノーボード初心者の友人にはちょうど良い内容で、私は付き合いで受験したのでした。 試験当日、友人は張り切って臨んだのも虚しく、不合格となりました。試験後、一体何が悪かったのか、どうすればよかったのかを試験管に熱心に聞いていました。私の方はと言うと、緊張のせいか
転倒してしまい、同じく不合格となったのです。でもまぁ最初はこんなものだろうと不合格だった事は気にも留めませんでした。
 数週間後、再度試験に臨み、2人とも無事合格となりました。それはそれでよかったのですが、しかし、その内容は全然違ったのです。私は合格点ギリギリだったのに対し、友人は満点合格だったのです。試験管に内訳を聞くと、私は少しの改善はあるものの、また転倒しそうな場面が多数あり、不安定だったと言われました。一方、友人のほうは前回の悪かった部分を完璧に改善し、さらに高い精度の滑りをしていたので満点だったそうです。 友人の急成長の訳を聞くと、「いやースノーボードは楽しいからね。早く上達したくて、スノーボードスクールでレッスンを受けて練習しまくったんだよ」私はそれを聞いて自分が恥ずかしくなりました。少しばかり滑れるからといって、たいして練習もせず慢心していたからです。その後私は年々スキー場に通う回数も少なくなり、ここ数年はぱったりと行かなくなりました。

 そしてつい先月、友人から久しぶりに一緒に滑れないかと誘われたんです。友人はあの後もスノーボードスクールのレッスン受講と練習を重ね、バッチテストは一休、インストラクター併給を取得して、今ではスクールの校長勤めていました。
 私はなぜそんなに頑張るのか尋ねると、「スクールの講師がとても上手でね。その人に憧れて通ったんだよ。あとスノーボード好きだからね」友人の初心者だった頃と変わらない姿勢に、あの言葉がより蘇ります。 「参師聞法」「功夫坐禅」 何かを身に付けるために大切な事はお手本となる人から謙虚で素直な心で教わること、そしてそれを、打算せずまっすぐな心で行うこと。友人はスノーボードを「参師聞法」で教わり、「功夫坐禅」で行っていると思いました。だからこそスノーボードの技術が身に付き、インストラクターとして、たくさんの人に伝えることができているのです。 皆さんも現在、様々なことに取り組んでいる最中かと思います。また、これからトライしたいこともたくさんあることでしょう。それらを身に付けようとする中で、多くの困難に出会った場合でも、教えてくれる人に素直に従い、ただ一生懸命に行うこと。それこそが大切であると、それこそが近道であると、胸に抱いて歩んでもらいたい。そう願ってお話を終わりたいと思います。ご静聴有り難うございました。



第3回 お地蔵さんの日 令和2年3月24日

祥雲寺(群馬県桐生市)正和朋徳宗師をお迎えしました。

 皆様こんにちは、こちらにくる道姿で沢山の桜の木を見ながら来ました。まだ満開ではありませんでしたがとても綺麗でした。毎年この時期になると桜に心を奪われます。皆さんの中にもそういう方がいると思います。ここの所新型コロナウィルスという恐ろしい病気が世界的に流行しています。世界中でこれ以上拡大しないよう外出を控え、人混みを避けています。皆様も健康に十分気を付けていると思いますけれども、私達に出来る事は手指の洗浄や消毒、外出を控える事です。
 人間の世界では混乱していますが、桜の木も生きていて時期になると咲きます。これも仏教の教えにもありまして命あるものそれぞれに一生懸命生きています。動物や植物は言葉を話しません、悩みながら生きているのは人間だけなのです。健康や人付き合い、精神的な事、私たちが生きていくうえで大事な事と思います。世の中の大きな変化があっても桜は時期になると咲きます。私達は今の一瞬一瞬を積み重ねて生きています。お地蔵様に手を合わせているこの時も皆様のこれからも一瞬一瞬を大切に過ごして頂きたく桜の話をさせていただきました。


第4回 お地蔵さんの日 令和2年4月24日
第5回 お地蔵さんの日 令和2年5月24日
第6回 お地蔵さんの日 令和2年6月24日
本年3月までは月替わりで近隣・近県の宗師を導師様としてお迎えしていましたが、新型コロナの流行に伴い施設来訪者について制限を開始したため、4月以降の導師については当施設事務長の岡田律雄宗師が務めています。